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診断・IVR部門

cineMRIを用いた肺動脈流速測定による二次性肺高血圧の評価法の確立

Phase contrast法によるcine MRAは血流の位相のずれを信号強度の変化として描出することができる方法で、心拍内で変動する血流流速の変動を数値化することにより、ドップラーエコーと同等のパルス血流の測定が可能です。

われわれは、1999-2002年の間、「MR肺動脈流速測定、肺血流潅流量測定による放射線肺臓炎の発症予測の確立」というテーマで科学研究費補助金を得て研究を行った結果、ドップラーエコーでは評価できない左右分肺の肺血管抵抗を評価する方法を開発し、肺血管抵抗が亢進している症例が放射線肺臓炎を発症しやすいことを報告してます。

この研究を発展させるべく二次性肺高血圧症が疑われる症例に対し、肺動脈本幹、左右肺動脈のcine MRAを撮像することにより得られる左右肺それぞれの血管抵抗の程度が、その総和としての肺高血圧症にどのように関与しているかを明らかにする予定である。

核医学部門

甲状腺癌転移症例の予後に関する研究

I-131治療を目的に当科を受診した症例を対象に,血中サイグロブリン値と治療経過中のその変動,また年令,性,腫瘍の組織型,転移部位などの因子を解析し,予後の推定を行っています。

心電図同期心筋SPECT解析による重症心不全の心臓再同期療法の適応に関する研究

重症心不全症例では,単室のみの心臓同期療法では十分な左室機能の改善が得られない症例があります。今回の心臓再同期療法では,右室と左室の両側よりペーシングを行う方法です。同期前後での左室機能の改善の程度を心電図同期心筋SPECT解析により定量的に行っています。

放射線治療部門

悪性グリオーマに対する高圧酸素療法(HBO)併用放射線治療

脳腫瘍の悪性グリオーマは低酸素細胞を多く含むため放射線抵抗性であることが多く、治療成績不良の原因の一つといわれています。高圧酸素療法(HBO)を放射線治療に併用することにより、腫瘍細胞の酸素化を起こし放射線治療効果を高めることが期待されます。当科では脳外科、高圧酸素治療部と共同して、HBO併用放射線治療を行ってきました。

また、2013年より放射線治療を強度変調放射線治療(Intensity modurated radiation therapy: IMRT)にて行っています。これまでの放射線治療に比べ、腫瘍に対してはより高い線量集中性、周囲の正常脳組織にはより低い被曝線量での治療が可能になりました。

これまでにHBO併用による副作用の増強は認められず、患者さんによっては著しい治療効果が認められています。

進行性喉頭癌における化学療法と放射線治療の同時併用療法

喉頭癌早期症例においては、放射線治療は単独で病気を治すことができるため、標準的な治療法となっています。しかしながら、進行例においては放射線治療単独では半数以下の方達しか病気を治すことができず、治療成績を向上させるための新たな治療法が求められています。当科では、耳鼻科の先生方と共同して喉頭癌に対して治療成績向上を目的とした化学療法と放射線治療の同時併用療法を行っており、現在までに大変良好な治療効果を得ております。

局所進行頭頸部癌に対する同時化学放射線療法
(Concurrentchemoradiotherapy: CCRT)

中・下咽頭癌、喉頭癌など頭頸部癌の進行例では、放射線治療単独での治療効果は十分でなく手術が標準治療とされてきました。しかし、大きな手術により、発声・嚥下など日常生活を送るのに重要な機能に影響が出てしまいます。放射線治療に化学療法を同時併用することにより治療効果を高め、手術を行なわず形態・機能を損なうことなく完治を目指す事ができます。当科では2004年から耳鼻科と共同で局所進行頭頸部癌に対し同時化学放射線療法(CCRT)を行なってきました、現在までに大変良好な治療効果を得ております。従来の放射線治療法では、口腔乾燥や味覚障害などの副作用が問題でしたが、2013年より強度変調放射線治療(IMRT)を積極的に適用し副作用の軽減に努めています。今後更に適応症例を拡大していく予定です。

脳転移に対する定位放射線治療

単発や少数の脳転移病変に対してピンポイント照射を行う定位放射線治療は、正常脳組織を痛めずに高い病変制御を達成する治療法です。当院では2012年より少数個の脳転移に対して定位放射線治療を施行しております。着脱可能な固定具の使用により、ガンマナイフ治療で必要な頭蓋骨のピン固定が不要で、更に患者さんに優しい治療が可能です。

中高悪性度の前立腺癌におけるホルモン療法併用放射線治療
(IMRT/小線源療法)

放射線治療技術の進歩により、前立腺癌の治療は手術だけでなく、根治的放射線治療が行われることが多くなりました。特に中高悪性度の前立腺癌においては、ホルモン療法と併用した放射線治療が標準的治療となっています。当科では、泌尿器科と共同で中高悪性度の前立腺癌においてホルモン療法と放射線治療の併用療法を行い、現在まで良好な成績を得ております。2009年よりI-125線源による密封小線源治療を導入し、現在中リスクや高リスク症例に適応を拡大しています。2012年より外部照射をIMRTで行っており、密封小線源治療と併せて高い線量集中性と周囲正常組織の線量低下を達成しています。

子宮頸癌に対する放射線治療

子宮にできる癌は、子宮体癌と子宮頸癌に分けられます。子宮体癌は手術が治療の主体ですが、子宮頸癌は放射線治療に対する効果が高く、欧米では昔から放射線治療が根治的治療として行なわれてきました。
早期子宮頸癌に対して、我が国では手術が行なわれることが多いのですが、欧米で行なわれた臨床試験で、放射線治療でも手術と同等の治癒率が得られることが科学的に証明されています。当院では婦人科医との密接な協力関係をとりながら、根治的放射線治療の適応拡大と、安全な治療法確立のための多施設共同研究を進めています。

進行子宮頸癌に対しては、米国の臨床試験の結果から、現在化学療法と放射線治療の同時併用療法が標準治療とされています。当院では全国に先駆けて、1997年より婦人科医との共同で本治療を開始し、手術不能の進行例において良好な治療成績を得てきております。

早期肺癌に対する定位放射線治療

早期肺癌に対する定位放射線治療は、手術に匹敵する根治性をもつ治療として研究が進められています。当院では2012年より肺癌に対する定位放射線治療を開始しました。治療中のCT(Cone beam CT)撮影や、体表面に設置したマーカーを用いた呼吸同期照射を行うことで、腫瘍へのより高い線量集中性と周囲正常肺への被曝線量低下を達成しています。

胸部領域

臨床・教育

画像診断:胸部単純写真、マンモグラフィー、胸部CT、冠動脈CT、胸部MRI、心臓MRI、乳房MRIなどの読影業務を行っています。

琉球大学内には村山教授をはじめ6名の胸部放射線科医が在籍し、診療にあたっています。診断部門では特殊 検査を除き、診断医全員が全身の読影を行っており、難しい症例を専門領域の診断医に相談するというスタイ ルで業務を行っています。胸部領域では難しい症例を村山教授に相談することもしばしばで、非常に風通しの よい職場です。

カンファレンス:第2,4月曜日18時半~ 呼吸器合同カンファレンス
内科、外科、病理科、放射線科による合同症例検討会

研究

胸部領域では以下の4つのテーマの研究を行っています。

  • 肺結節study:PET SUV値とCT値histogram解析による組織型診断と予後調査を行っています。
  • 肺血流study:MRIを利用して肺血流の評価を行っています。
  • ACTIve study:Toshiba社製の320列CTを使用した多施設共同研究です。
  • 沖縄関連:ATL(HTLV-1)関連肺疾患、弾性線維腫、溺水など沖縄に関連した研究も行っています。

胸部領域関連の学会・研究会

  • 福岡胸部研究会
  • 胸部放射線研究会
  • 呼吸機能イメージング研究会
  • 池添メモリアル胸部画像診断セミナー
  • 日本肺癌学会
  • ACTR (Asian Congress of Thoracic Radiology)
  • WCTR (World Congress of Thoracic Radiology)
  • IWPFI (International Workshop for Pulmonary Functional Imaging)
    ATS (American Thoracic Society)

おすすめの勉強サイト

KSTR(Korean Society of Thoracic Radiology)のweekly chest case
http://kstr.radiology.or.kr/weekly/

文責 土屋 奈々絵

Toshiba社製 320例CT写真
胸部単純写真勉強会の様子

頭頸部領域

頭頸部疾患において画像診断が果たす役割は大きく、特にMRI(Magnetic resonance image)は非常に重要です。琉球大学医学部附属病院には3T MR装置(Discovery750, General Electronics)1台、1.5T MR装置(Magnetom Avanto, Siemens)1台の計2台が稼働しており、臨床および研究のための撮影を行っています。県内唯一の大学病院である当院には県内各地から脳腫瘍、頭頸部癌の症例が多く集まりますが、質の高い医療を行うためには適切な診断が必要であり、その為には多彩な疾患の特徴を的確に画像化しなければなりません。そのため脳腫瘍の患者に対しては従来のルーチン撮影に加え、いわゆるadvanced MR検査を行っています。全脳を1mmスライスで撮影(3D-T1WI/T2WI/FLAIR)することで、従来は評価困難であった微細な構造も観察可能となりました。そのほか脳潅流MRIによる頭蓋内の血流評価(Fig. 1)、MRスペクトロスコピー(Fig. 2)による代謝産物の測定、拡散テンソル画像による顕微鏡的組織変化の観察も可能です。このように、形態と機能の両側面から迫ることでより正確に診断することができ、それが頭部画像診断の醍醐味でもあります。上記以外には、拡散テンソル画像を応用した神経線維の走行の画像化(トラクトグラフィー)(Fig. 3)、functional MRIによる脳機能分布の画像化も行っています。これらのデータは脳神経外科手術を安全かつ正確に行うための手術支援画像として有用で、これを通じて診断業務のみならず手術の支援も行っています。

そのほか脳神経外科や神経内科、歯科口腔外科、耳鼻科など、他科とのカンファランスにも積極的に参加し、微力ながら画像のアセスメントを行っています。もちろん若手医局員にも参加してもらい、頭頸部疾患に対する集学的アプローチ、その中での画像診断の果たす役割を肌で感じ、学ぶ機会を提供しています。

Fig. 1 脳灌流MRI(造影後T1WIとのfusion画像)

Fig. 1 脳灌流MRI(造影後T1WIとのfusion画像)

文責 與儀 彰

腹部領域

腹部領域の画像診断はCTを中心として、MRIが重要です。CTは高精度のものを使用しており、かつ薄いスライス(1-1.25mm厚)をいつでも診 断に役立てることができ、たとえば見たい血管や腹部臓器も多断面画像として活用しています。 沖縄は急性期疾患が他県と比べると多いとおもいますが、冠状断像を作成することにより消化管の連続性がよくわかり、イレウスの診断な どに役立てています。薄いスライス画像は、もちろん3D画像を作成するのにも役にたち、細かい腹部画像所見にも対応しております。当院 では1.5Tと3Tの2台のMRI装置がありますが、肝臓のMRIで最近重要性が認知されたプリモビストMRI(gadoxetic acidという肝特異性造影剤 を用いて早期の肝癌の検出や転移性肝癌の小さいものまで検出できるMRI診断)も行っております。東京や大阪に比べると肝細胞癌の患者の 方は少ないものの、的確な治療を行えるように質の高い肝画像診断を目指しております。 沖縄における肝を含めた腹部の画像診断を今まで以上に有用なものにするべく、頑張っていきたいと考えております。現在、当科で腹部領 域の画像診断を専らとしているのは少数ですが、意欲的な研修医や院生がいれば積極的に指導いたしますので、ぜひ仲間に加わってくださいますようにお願いいたします。

腹部領域の画像診断

骨盤領域

骨盤領域の画像診断はCTに加えMRIがその有用性を発揮しますが、当院では1.5Tと3Tの2台のMRI装置を使用して骨盤領域の画像診断を施行しています。骨盤領域では汎用性の高い1.5Tの装置を主に使用していますが、今後は高いコントラスト分解能や組織分解能が期待できる3TのMRI装置を用いた臨床研究も視野に入れています。特に女性骨盤領域の画像診断においては県内の婦人科悪性腫瘍のほとんどが琉球大学医学部附属病院に送られてくることもあり、豊富でバラエティに富んだ症例が集まります。また、H24年度からはPET-CTが稼働しており、骨盤領域の悪性腫瘍においても診断精度の向上に寄与していると言えます。豊富な症例に加え充実したモダリティを有していることから、臨床や研究を行うのに十分な土台があるといえます。

当科では臨床との関わりも重要と考えており、週に一度は婦人科のカンファレンスに参加し、月に一度は泌尿器科との画像カンファレンスを行っています。特に術前の症例検討においては画像診断の占める役割は大きく、病期診断や治療方針決定のために各科と密に連携しています。さらに、術後(治療後)のfeed backも大切と考え、その都度画像の見直しを行っています。

現在、当科で骨盤領域の画像診断を専らとしているのは少人数ですが、意欲的な研修医や院生がいれば積極的に指導し、研鑽を積んでいただき、この分野の担い手となるスペシャリストの育成を目指しています。

文責 伊良波 裕子

放射線治療

当院では沖縄県における中核病院として、様々な放射線治療を行っています。

外照射

体の外から放射線を照射して治療を行う方法です。放射線治療装置(Linac)を県内で2台有しており、様々な癌に対して治療を行っております。2台ともVarian社のClinac iXで、cone beam CT (CBCT)が付属しておりmm単位での位置照合が可能です。また、呼吸同期のための装置(RPM)も付属しており、肺などの呼吸による位置変動の大きい癌に対しても待ち伏せ照射をおこなっております。照射方法に関しては、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療(SRT)などの高精度治療も行っております。脳腫瘍や頭頸部腫瘍、前立腺癌の大部分はIMRTで治療しており、現在さらに適応拡大を進めております。SRTに関しては脳転移の他に、呼吸同期が出来る強みを生かして早期肺癌や肝転移病変などにも照射を行っております。今後はこちらも順次適応疾患を増やしていく予定です。

小線源治療

当院は県内で唯一の小線源治療が施行可能な施設です。現在、子宮頸癌における腔内照射および前立腺癌における小線源治療を行っております。子宮頸癌に関しては日本においても有数な症例数を誇る施設であり、他府県からの見学等も受け入れております。手技に関しても、子宮頸癌放射線治療の第一人者である戸板による充実した指導体制で行われています。また、現在はCTを用いた3次元計画を行っておりますが、今後はMRIを使用した腔内照射計画を検討しており、日本における先進施設として最新の治療開発・臨床導入も行っております。

前立腺癌に対しては、年間20例程度施行しております。泌尿器科、麻酔科と共同で治療を行っており、本年度にてのべ100例を超える治療を行っております。前立腺癌の増加とともに、今後は更に症例が増えると予測されます。

日常診療に関して

放射線科では5床の病床を有しており、入院での治療が可能です。他科と協力しながら、手術や化学療法を含めた集学的な治療を行っております。各科との良好な協力関係を築くためにはカンファレンスが不可欠ですが、脳神経外科、呼吸器内科、耳鼻科、血液内科、歯科口腔外科、産婦人科、泌尿器科とは定期的なカンファレンスを施行していますし、他診療科に関しても、検討が必要な症例に際しては適宜カンファレンスを行っております。

放射線治療の計画に関しては、よりよい治療方法を模索するため、学年を超えた闊達な議論を交わしており、研修医の先生でも発言しやすい雰囲気です。時には議論がヒートアップしすぎてしまいますが、全てはよりよい治療のために、一生懸命になっている証拠ですね。

外来は週に3日開設しており、治療効果や有害事象を確認しながら診療にあたっています。頭頸部や子宮頸癌などは非常に放射線治療の効果が高い領域ですので、外来のたびに病変が小さくなっていくのを観察できることは、非常に大きなやりがいとなっています。

文責 有賀

PET

琉球大学医学部附属病院は機能画像診断センター(Functional Imaging and Communication Center, FIMACC)というPET(Positron Emission Tomography)診断施設を有しています。PET検査は陽電子放出断層撮影法のことで、CTやMRI検査が病変の形態を画像化して異常をみつけるのに対し、PET検査ではブドウ糖代謝などの組織や細胞の機能を画像化して異常をみつけます。

FIMACCが開設したのが2013年3月で、当時最先端のPET/CT装置を導入しておりましたが、現在でもアップデートを繰り返しており、先進の検査結果を提供しております。またFIMACCは独立行政法人放射線医学総合研究所(放医研)と放射線科学、放射線診断学及び放射線治療の領域を強化・展開することを目的に、包括的な研究協力協定を締結しております。PET読影については、主としてPETを担当する放射線診断医2名が各領域の専門家(たとえば胸部画像診断の専門家や腹部画像診断専門家など)と共に、精度の高い読影を心がけております。

沖縄県での癌診療拠点として、これからも従来以上にPET診断という癌診療に必要不可欠な画像診断を力を入れて行っていきたいと考えております。

PETの読影を行っている様子

この写真はPETの読影を真剣に行っているところです。

文責 飯田 行

IVR (Interventional radiology)

琉球大学医学部附属病院のIVR部門についてご説明いたします。われわれ放射線科は、その業務内容によって診断部門と治療部門に大別されます。その中で、IVRは画像診断、核医学とともに診断部門に属しています。

IVRとはそもそも何なのか、ご存じでない方も少なくないと思います。IVRとは“Interventional radiology”の略で、CT、超音波、X線透視装置などのガイド下にカテーテルや穿刺針等の器材を用いて病変の診断や治療を行う医療行為の総称をIVRと呼んでいます。近年では画像診断機器の発達には目覚ましいものがありますが、CTやMRIに現在ほどの診断能力が無かった時代、放射線科ではIVRを診断の手段の一つとして用いてきたという背景があり、IVRのテクニックや器材が発達し、様々な治療を行えるようになってきた現在においても、その技術や経験をもとに放射線科の業務の一つとして位置づけられています。

IVRのメリットは何といっても低侵襲であることです。手術と異なり、患者様に針やカテーテルを挿入するための小さな侵襲のみで治療や診断を行うことが出来ます。そのため手術の適応が無い、または状態が悪く手術を受けることが出来ない患者様に対しても適応となることがあります。ケースによっては、手術よりもむしろIVRの方が治療に向いている、という場合もあります。

当院のIVR部門の体制ですが、主に3名の担当医(うちIVR専門医2名)がおり、適宜ディスカッションを行いながらチーム医療に努めています。体制が整ってきたこともあり、当院では昨年度からIVR件数が増加傾向にあります。例えば2013年は計104件のIVRがあり、その内訳は、頭頸部腫瘍に対する抗癌剤の動注療法、副腎静脈サンプリング検査、肝細胞癌に対する動注化学塞栓療法 (TACE)、大量出血に対する緊急止血を始めとした子宮動脈塞栓術、腎動脈の塞栓あるいは血管拡張術(PTA)、喀血や消化管出血に対する塞栓術(TAE)、大動脈ステント内挿術(TEVAR、EVAR)後のエンドリークに対する塞栓術、動静脈奇形に対する治療、リザーバー留置、経静脈的肝生検、乳がん再発動注、骨盤骨折による出血に対する緊急塞栓術などと、多様な手技を行っています。また当科のみによる治療だけでは無く、他科とのコラボレーションで治療を行う機会も増加しています。

当院のIVR部門では研修医や若手の教育にも力を入れています。日常診療を通した指導に加え、当院に併設されているクリニカルシュミレーションセンターでのIVR手技の疑似体験や、学会や研究会への積極的な参加を奨励しており、これからIVRを志す若いドクターにとって魅力ある現場にすることを心がけています。

器材の発達に加え、低侵襲化が叫ばれている昨今では、IVRはより活躍の場を広げていく部門ではないかと思います。また患者様のために少しでも苦痛を減らしつつ、より質の高い治療を目指して、日々業務に励んでいるところです。

血管造影室2ROOM写真

文責 安座間 喜明